ケーススタディ1:部下のメンタル不調に早く気づくために

 

2回にわたり
上司が部下のメンタル不調に早く気づくポイントや
その対応についてお伝えしました

ありそうでなかった!部下のメンタル不調にはやく気づくためのチェックリスト!

部下がメンタル不調かもと思ったら選ぶ5つの道

とは言え、実際のイメージがつきにくいと思います

 

今回はよくあるケースを用いて
チェックリストの活用法や
その対応についてお伝えしていきたいと思います

 

登場人物

 

上司 鍋島さん
部下 末次さん
保健師 小林

※仮名です

ストーリー

dummy
鍋島さん

最近、部下の末次さんが休みがちで困ってるんですよ。
「大丈夫か?」と声をかけても「大丈夫」というし、どうしたらいいですかね?

 

dummy
小林

鍋島さん、部下の様子を気にかけて、ご相談にいらっしゃるなんて素敵な上司ですね。
確かに、お休みされてしまうと仕事も進まないし困りますね。
いつ頃からお休みしがちになったんですか?

 

dummy
鍋島さん

いつ頃からだったかな?気が付いたら、休みがちになっていたんだよね。

 

dummy
小林

何か変わった様子はなかったですか?

 

dummy
鍋島さん

前にミスが増えて、仕事が遅れて注意したことがあるよ。

 

鍋島さんはメンタルヘルスマネジメント下手か?

 

ストーリーを読むと
鍋島さん、しっかり!
と思う方がいらっしゃると思います。

 

いつから休みだしたかもわからないの?
ミスが増えた時点で変だと思ってよ!

 

なんて

 

でもね、この鍋島さん
実はそんじょそこらの上司より
メンタルヘルスマネジメントができているんです!!!

 

えぇ?

 

ですよね
なぜかというと…

 

変だな?と思って、医療職に相談しているから

 

それだけ?

 

それだけです

 

それだけで、そんじょそこらの上司より上を言っているんです(笑)

 

多くの上司が
異変に気がつかない
もしくは気がついても何もしない

 

本当に多いです
だからこの鍋島さんは他の方より上を言っていると言えます

 

鍋島さんのもったいない点

 

以前もお伝えしましたが
多くの上司が勤怠に影響が出てから
相談にいらっしゃいます

 

でも勤怠に影響が出る前に
必ず部下はメンタル不調を起こしているんです

 

だから勤怠に影響が出る前に
介入していく必要があります

 

鍋島さんも多分に漏れず
勤怠に影響が出てから相談に来ていますね

 

また、私から指摘を受けてから
部下の異変について気が付いたようです

 

勤怠に影響が出てからですが
部下おもいの鍋島さんは
本人に声掛けをしています

 

この声かけはとても大事です。
ある意味、部下からのSOSの唯一のラインです

 

でももったいないのは
「大丈夫?」という言葉

 

「大丈夫?」と聞かれて
「大丈夫じゃありません!」
ってなかなか言えませんよね

 

鍋島さんはこうすればよかった!

 

えぇ~そんなこと言われても
どうすりゃいいのよ!

 

と言われそうですが…

 

勤怠に影響が出る前に介入する方法

 

これは部下の様子に日ごろからアンテナを張り
異変に気がつくということ

 

そのためには上司は何が正常で何が異常か?
を把握しておく必要があります

 

そしてここで
「部下のメンタル不調に早く気づくポイント」
チェックリストの出番です

 

このチェックリストは異変に気付くための
優秀なツールです

 

「勤怠に影響」という点においても

  • 欠勤が増えた(特に休日明けなど)
  •  当日の休暇取得が増えた
  •  遅刻・早退が増えた

との3つの項目があります

 

他の項目においても同じことが言えますが
実践レベルに落とし込まれた
内容となっております

 

これを用いて部下の異変を
察知していただければと思います

 

鍋島さんはなんとなく気がついているんです
でも残念なことに…なんとなくなんです…

 

だから私(保健師)と話をしても
漠然とした答えしか返せません

 

でも、チェックリストを活用すれば
単にミスが増えた
勤怠に問題がある以外の
兆候に気がつけたことと思います

 

部下が心を開きやすい声掛け

 

ここでは声掛けということに
留意してお話ししていきます

 

というのも面接や長い会話ではなく
上司から部下にちょっと声をかける

 

ときのポイントをお伝えしたいと思います

 

客観的情報を織り込み
自分がどう思っているかをつたえること

 

指示もアドバイスも不要です

 

例えば

「めったに期日に遅れない君がどうしたの?
体調悪い?心配だな~。なんかあったら言って。」

 

これでいいんです。

 

あくまで期日に遅れたことを叱責するのではなく
その事実から心配をしている
ということを伝えます

 

どうです?
これだったら、「大丈夫?」と聞かれるより
答えやすくないですか?

 

それに、部下がこのタイミングで話してくれたら
かなり早い段階で介入できますよね

 

この言葉が叱責として受け取られないようにするには
ふだんからの関係性も重要になってきますね。

 

実はこのストーリには続きがあるんです。
それは次回また綴っていきたいと思います。

 

まとめ

 

勤怠に影響が出る前に、メンタル不調に気がつき介入していく必要がある。
そのためには、異変に気づく必要があり、その方法としてチェックリストが有用である。

 

部下への声かけは、客観的情報を織り込み、自分がどう思っているかをつたえると、部下はSOSを伝えやすい。

 

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