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発達障害が疑われる社員をどうにかしたい!

 
発達障がい疑い
この記事を書いている人 - WRITER -
小林 智美
10年以上、会社の保健室のおねえさんやってます!(自称:おねえさんですが) 実は、アンガーマネジメントコンサルタント・メンタルケア心理士なんて資格も持っています。《ワクワーク研究所》を立ち上げ、会社の保健室を飛び出し、タフメンタルワーカーを増やす活動をしています。
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以前、注意欠陥多動症(ADHD)について掲載いたしました。

注意欠陥多動性障害かも?受診するべき?

こちらの記事では、診断してもらうことのメリットと
なかなか診断がつきにくい現状をお伝えしています。

さてさて、実際にADHD含む発達障害の方が
同じ部署にいるとどういうことが起きるのでしょうか?

一つの事例をお伝えしたいと思います。

登場人物

 

営業部門 津崎課長
入社3年目 森山さん
保健師 小林

 

ストーリー

 

ある日、津崎さんが保健師に相談にやってきた。

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津崎課長

うちの部署の森山さんのことで相談にきました。
彼女はどういうつもりかわかりませんが、時間を守らないんです。
先日もお客さんとの待ち合わせに遅れても謝ることもせず、平然と商談を始めたそうです。
しかも、遅刻したことの報告が本人からなく、「常識がないにもほどがある!」と、私含め、他の社員からもクレームが出ています。実際仕事にも支障をきたしていて…みんなイライラして部署の空気も悪くなっているのに、本人はお構いなしなんです。

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小林

それは困りますね。
津崎さんはそういう時、どうするんですか?

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津崎課長

最初は注意していました。でもイライラするし、なおらないから、最近では社内で完結する責任のない仕事をやらせています。でもそうすると、周囲の人が仕事をかぶることになるし、給料に見合わない仕事でずるいと周囲から文句も出てしまって…

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小林

気苦労が多いですね。津崎さんのメンタルが心配です。大丈夫ですか?

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津崎課長

実はほとほと疲れてしまって。寝つきも悪くなり、心療内科で寝つきをよくする薬をもらっています。でもそれで、眠れて一時の最悪の状態からは脱しました。

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小林

受診されて、体調がよくなっているということで安心しました。ご自身の状態を把握して、早めに受診されてさすがですね。でも何かあれば、遠慮なくいつでもご相談くださいね。

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津崎課長

この状態が続いててもいいことがないので、森山さんをどうにかしたいんですよね。

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小林

そうですね~それでは、問題解決に取り組んでいきましょう!

発達障害かも?

 

森山さん…なかなかつわものですね。

・時間が守れない。
・遅刻をしても謝らず、そのまま商談を開始した。
・報告をしない。

など、周囲の人には理解しがたい行動をとっていても
当の本人は全然気にしない。

中には
・報告ができない
・仕事の優先順位が付けられない
・思ったことをすぐに言ってしまいトラブルになる
・すべての仕事が中途半端

なんて人もいるかもしれません。

 

今回この記事では発達障害自体についてではなく
こういったタイプの人たちについて
どう考え、対応していけばよいかをお伝えしていきたいと思います。

 

実際に、こういったタイプの人に悩まされる人や部署は多いです。
産業保健に関する講演を行うと
必ずと言っていいほどご質問をいただきます。

 

こういったタイプの
一般社会人として通常ならできることができない人は
発達障害の可能性があります。
(若干横暴ですが…)

 

その人に「発達障害」という診断があれば
まわりの人も納得できる部分が出てくるのですが

 

本人に自覚がなかったり
診断できる医療機関が少なかったりするので
なかなか診断につながらないことがあります。

 

よって周りの人は
「社会人としてできて当然!」ができない人に
イライラするわけです。

 

発達障害が引き起こすパワハラと2つのうつ

 パワハラ

 

往々にして発達障害が疑われる人の周囲の人間はイラつきます。

 

そして、本人を叱責したり、時には罰を与えようとしたりします。

 

管理職がその行動を慎むよう取り締まれればいいのですが、
その管理職も一緒になって叱責して
権力を行使してしまうとパワハラになります。

 

本人のうつ

 

発達障害の人は自分が発達障害だという自覚がないので
悪気はなく、自分なりに一生懸命頑張っているのです。

 

頑張っても頑張っても叱責される
努力が足りないと言われどうしていいかわからない
出来ない烙印を押される
自分はダメな人間だと思う

 

そうやってうつになっていきます。

 

過去に、うつで休職し
のちに発達障害が発覚された方もいらっしゃいました。

 

 周囲のうつ

 

今回の津崎さんのように
上司もしくは周囲の人がうつになる場合があります。
これは「空気が読めない」と言われる
タイプの周囲の方に多いです。

 

トラブルを起こして叱責されても
相手の言葉の意図するところがわからないので
何も響きません。

 

でもまわりはわかってもらおうと
必死に注意や叱責をくり返し
最終的には疲れ果ててしまう

 

そんな理由で周囲の人がうつになってしまうのです。

 

視点を変える

 

津崎課長は森山さんの問題点を的確にとらえています。
それは素晴らしいことです。
部下たちの話を聞き、観察し
問題点を抽出し、対応しようとしているのですから。

 

しかし、津崎課長は
森山さんを何とかすることに焦点が向いています。

 

それでも、森山さんに思い通りの変化が起きず
イライラして、不眠を訴えるまでになってしまいました。

 

では、津崎課長はどうすればよかったのでしょうか?

 

津崎課長は管理職です。
業務の遂行のためのマネジメントをする立場です。

 

ですから、森山さんができないことにではなく
業務遂行に焦点をもっていけばよかったのです。

 

業務遂行するために
森山さんにどうなってもらう必要があるか?
そのためにはどんな支援が必要か?

 

そう考えることで
森山さん個人への怒りや
部署の雰囲気悪化によるメンタル不調は
避けられたのではないでしょうか?

 

具体的にどんな支援をすればよいか?

 時間が守れない

 

これには個々に違う、そして複数の理由があります。

 

時間感覚が乏しいため
他のことをやっていて
いつの間にやら時間が経ってしまったという場合
→自宅にも会社にもたくさんの時計を置いて
いつでも時間が目に入るようにしておく

 

他のものに気がとられてしまい
時間が守れない場合
→片付けや整理整頓し
いろいろなものが目に入らないようにする

 

出かける準備が不十分で
出かけなければならない時間になって
定期がない・財布がない・携帯がない
などバタバタしてしまう場合
→前日に準備するもののリストを作成し
置く場所も決めて準備しておく

 

などアドバイスしてみてはいかがでしょうか?

 謝らない・報告がない

 

謝る必要性や報告する必要性に気が付いていないので
ひとつひとつ、その都度、説明し、リストを作成させる

 

こんな感じで、支援するとよいと思います。

 

社会人なのにそこまでしなきゃいけないの?

 

もう大人なんだから
大学まで出てるんだから
今までよくそれでやってこれたよね
えっ?これって小学生レベルのことじゃない?
こんなことまで、教えるの?

そんな思いがあると思います。

 

でも思い出してください。
津崎課長の目標は「業務を遂行すること」です。

 

お客様に失礼があったから、本人を叱った。
それだけでは目標が達成できないのです。

 

ですから、目標達成に必要な自分の業務として
森山さんの支援を粛々と行えばいいのです。

 

発達障害の人は厄介なだけ?

 

俺の部署にどうしてこんな奴がいるんだ
おかげで、いい迷惑だ
早く異動させたい

そう思う人も多いのが現実です。

 

しかし、発達障がいの方は、マッチングした仕事になると
ものすごい力を発揮します。

 

発達障害疑いの人がうまく機能していない現状を
その人だけの責任として考えるのではなく
管理職や周囲の人の責任もある
という価値観をもつとよいと思います。

 

そうやって、対応していくことで
周囲の人たちは自分のメンタルを守りながら
イライラすることも最小限に
発達障害疑いの方を味方につけることができるようになります。

 

まとめ

発達障害疑いの人の周囲の人はイライラし、そのためにパワハラになったり、本人や周囲の人がうつになることがある

発達障害疑いの人ができないことに着目するのではなく、業務遂行のために必要な支援は何かに焦点を当てる

発達障害疑いの人が上手く機能しない責任は、会社側にもあるという価値観を持つ

 

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